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工房日記

バレンタインデーを生んだ男

2020.02.07

バレンタインにチョコレートを送る習慣が根付いたのがごく最近だというのは、昨今のネット社会においては有名なお話。

しかし、本来の名目は?と問われた時に、正確な回答が出来る人はなかなかいないのではないでしょうか?

大昔のローマでは、2月14日は女神・ユーノーの祝日でした。ユーノーはすべての神々の女王であり、家庭と結婚の神でもあったそうです。翌2月15日は、豊年を祈願する(清めの祭りでもある)ルペルカリア祭の始まる日であり、また、当時若い男たちと女たちは生活が別だった事が根底にあるようですね。

ローマ帝国皇帝・クラウディウス2世は、愛する人を故郷に残した兵士がいると士気が下がる(男女隔離の上で恋人になれた2人ならば尚更)という理由で、兵士たちの婚姻を禁止したと言われています。キリスト教の司祭だったウァレンティヌス(バレンタイン)は、婚姻を禁止されて嘆き悲しむ兵士たちを憐れみ、彼らのために内緒で結婚式を行っていましたが、やがてその噂が皇帝の耳に入り、怒った皇帝は二度とそのような行為をしないようウァレンティヌスに命令をしました。しかし、ウァレンティヌスは毅然として皇帝の命令に屈しなかったため、最終的に彼は処刑されたそうです。彼の処刑の日は、ユーノーの祭日であり、ルペルカリア祭の前日である2月14日があえて選ばれました。ウァレンティヌスはルペルカリア祭に捧げる生贄とされたという事でしょう。このためキリスト教徒にとっても、この日は祭日となり、恋人たちの日となったというのが一般論であると云われています。

日本では、1958年ごろから流行したという見方が強いですね。

1992年に聖バレンタイン殉教の地イタリア・テルニ市から神戸市に愛の像が送られており、その理由は、神戸が日本のバレンタインデー発祥の地と分かったからとの事である、と記録が残っています。

神戸のモロゾフ製菓が「あなたのバレンタイン(愛しい人)にチョコレートを送りましょう」と宣伝広告を掲げたのがバレンタインチョコ文化の始まりだとされています。

諸外国ではメッセージカードやキャンディ、花、アクセサリーなどを送るのが一般的なようです。

男性から女性に送る地域も有れば、テディベアを送るという可愛らしい地域もあるようです。

随分と差異が散見されますが、絶対同一の概念は「愛の日」だという事です。

表現は違えど認識は変わりません。ローマ帝国皇帝が健在であっても変えることは出来ないでしょう。

さて、己の命を賭してまで愛の祝福を絶やすことのなかったウァレンティヌスですが、この素晴らしき日にささやかな祝福を挙げる上で、彼が報いる為に贈り物にも敬意を込めて選ぶ事を提案します。

数々の文化差の中でも、注目したいのはアクセサリーではないでしょうか?

花やチョコレートは滅失してしまいますが、身に付ける装飾品は食べたり枯れたりしないので、贈り物で「愛の日」を讃えるのであれば、ウァレンティヌスの純朴な願いに報いる為にも身に付けられる物があるといいですね。

男女共にさりげなくペアで身につけられるもの。

定番な“手作りチョコ“にあやかって“手作り指輪”であるならば、贈り合った間柄もより親密になる事でしょう。きっと、戦地へ行って離れ離れになる恋人達を憂いたウァレンティヌスも、天の国で見守ってくれるはずです。

”手作り指輪“を着けていれば、戦地とまではいかなくとも、多少の距離や時間であれば必ずや乗り越える事ができます。

今までもこれからも、ウァレンティヌスと戦地で戦い命を落とした兵士達が空高くから見守ってくれていますよ?

もちろんホワイトデーに至るまでの間でも、それ以降でも送り合うのは構わないでしょう、バレンタインデーは一つの契機であり、互いを愛しむ想いは無限でしょうから。

そして時々でいいから、思い出してあげてください。

愛の為に、2月14日に清らかに死んだ一人の男がいたことを。

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